里芋の葉と雫。

里芋の葉と雫。

里芋の葉に落ちる雨は葉に溜まる。

葉の表面張力で、流線型が見事に描かれる。

どんな形にも変化する筈の水滴が、この葉の上では、この形にしかなり得ない。

キラキラとした雫は自然界のはかない宝石。

葉に溜まった水滴は葉を伝い、軸を伝い、里芋自身の根本に吸収される。

大きな傘を広げて、自分の成長のために、水をすくう。

大きく広げて、自分自身も大きくなろう。